東日本大震災から10年
ー心の復興と新たなコミュニティの創造ー
三舩 康道 著 新書判/236頁
定価(本体1,200円+税)送料209円
ー心の復興と新たなコミュニティの創造ー
東日本大震災という想定外の自然災害を体験した被災者が「心の復興」と 「コミュニティ」についてどのように考えているかを知っていただき、このような自然環境の中で生かされ生きている人間として、大規模災害からの復興のこれからの課題を見出す一冊。
=主な目次=
まえがき
第1章 10年後のヒアリングの概要
1 グループヒアリング
2 個別ヒアリング
第2章 グループヒアリング
1 仮設の時は親戚以上、今はバラバラで交流少なく
岩手県宮古市田老地区 三王団地
2 地域の皆と一緒に避難所から仮設住宅、そして復興公営住宅へ:本来的な復興のあり方
岩手県大船渡市 西舘地域
3 いつまでも被災者という感じ
岩手県陸前高田市 市営下和野団地
4 県最大の共同住宅で会長選挙 岩手県陸前高田市 県営栃が沢アパート
5 音の問題で、退去した人も 宮城県石巻市 市営門脇西復興住宅
6 問題解決のため自治会の連合会を結成して対応
宮城県石巻市 のぞみ野地区
7 知り合いが増えてここが一番良い
福島県相馬市 市営細田東団地・相馬井戸端長屋
第3章 個別ヒアリング
1 ふさいでいる人を引っ張り出して……知らないふりをする付き合いにならないように
中島照夫・千恵子:岩手県宮古市 市営港町住宅
2 震災発生後すぐに消防団として活動
鈴木 亨:岩手県大槌町 戸建て住宅、自主再建
3 ペットは家族 佐藤亮三:岩手県釜石市 県営嬉石第二アパート
4 これまでの地域コミュニティを維持するために
及川宗夫:岩手県大船渡市 自宅修繕
5 妻を亡くした悲しみから地元への恩返しとして市会議員に
佐々木一義:岩手県陸前高田市 市営下和野団地
6 高台に1軒だけの飲食店。無きゃダメだなーと思って
「やきとり かっちゃん」高橋かつ子:宮城県東松島市野蒜 自主再建
7 生業があってこそのコミュニティ
今野義正:宮城県名取市閖上 自主再建
8 同じところで寝起きして徐々に他人でありながら他人でない……
福田まり子:福島県相馬市 市営細田東団地・相馬井戸端長屋
第4章 心の復興と新たなコミュニティの創造
1 心の復興のために
(1)生きる責任
(2)励ましや気配り
(3)生業
(4)「おかえりモネ」
(5)ペット
(6)いつまでも被災者という感じ
2 コミュニティの問題
(1)共同住宅か戸建て住宅か
(2)賃貸の戸建てによる復興公営住宅
(3)個人情報保護:郵便受け
(4)自治会
(5)高齢者と若者
(6)抽選
(7)一人者、特にシングルマザー
(8)共助が必要
3 心の復興と新たなコミュニティの創造のために
(1)心の復興とコミュニティに関する研修
(2)「仮設住宅の時が一番良かった」
(3)「素」の人間として:原点に還る
(4)コミュニティ・ディベロップメントとコミュニティ・オーガニゼーション
(5)コミュニティ・ディベロップメントとコミュニティ・オーガニゼーション
の実践に向けて
(6)コミュニティへの安心感
4 うまく行った事例
(1)相馬井戸端長屋:つながりのある平屋の共同住宅
(2)岩手県大船渡市西舘地域:地域の中で復興マネジメント
あとがき