東日本大震災を教訓とした 新たな共助社会の創造
~国が4日目からの公助を保証すれば共助は機能する~
三舩 康道 著 新書判/192頁 定価(本体1,000円+税)送料209円
東日本大震災の被災者へのヒアリングによると、被災後の共助は十分には機能していなかった。そこで、大震災発生時等に、「4日目からの自衛隊等による公助」を国が保証することを提案したい。そうすれば、「3日間は食糧と物資の自助」から「3日間は食糧と物資の自助・共助」へ転換することが出来る。そして、自衛隊が来た4日目以降の被災者支援は、炊き出し等による作業の支援に移行する。このような被災者への共助の在り方が描けるようになるだろう。
=主な目次=
はじめに
第1章 グループヒアリング
1 地元からの「共助」はなかなか無い!
~3日間は飲まず食わず、しかし隣の避難所ではデザートも~
2 平常時のコミュニティ活動が共助につながった
~初日から暖かい食事と布団が地域から~
3 誰にも迷惑をかけないようにした人が一番困った
第2章 個別ヒアリング
1 Bさん モデル的な避難所は支援が豊富、しかし周辺からは支援が無かった。
2 Cさん 避難所で、妻が痴呆のためいられず行き場がなくなり、夫が…
3 Dさん 最初の頃親戚の家を転々と
4 Eさん 助け合って避難所の運営を行った
5 Fさん 被災して知ったこと
6 Oさん リーダーを中心に婦人部と助け合って避難所生活を行った
7 Pさん 実家からみんなと一緒の避難所のコミュニティセンターへ
8 Qさん 周りの共助による避難生活
9 Rさん バラバラに避難した家族がコミュニティセンターで安否の確認
第3章 より良い共助社会創造に向けて
1 3日間は食糧や物資の支援 国が保証すれば共助は機能する!
2 隣接避難所間共助
3 これからの「自助」「共助」「公助」の時系列的展開
4 コミュニティ意識の向上 地縁活動の活性化
5 被災者の扱い
6 避難所は大規模型から小規模分散型へ
7 避難所に厨房設備とプロパン、そして他の設備も
第4章 応急仮設住宅までの避難生活のために
1 卒業式等の紅白の幕やカーテンの利用
2 様々な人が避難しているため、配慮と思いやりが必要
3 認知症の方、災害時要援護者は地域で支える
4 リーダーは独断とならないように複数とする
5 避難所は気が楽
6 避難者間の連帯
7 情報は避難所で
8 ボランティア対策
9 避難所から応急仮設住宅へ引っ越す時の配慮
おわりに