市民防災読本
減災から、災害死「0」へ
松井 一洋 著
A5判/
220頁 定価1,500円(1,364円+税)送料209円
「減災(被害を最小限に抑えるための取り組み)」の発想を乗り越え、『災害死「0」』を目指す為、「防災」について、今一度、原点に立ち返り、根底から問いなおす。災害の日々を振り返り、これからの地域防災を考える。
まえがき
現代社会の主要な防災活動
第一章 災害の日々を振り返る(阪神・淡路大震災以降)
資料1 防災と危機管理(危機発生時の強制避難)について
1995年1月17日 阪神・淡路大震災
● 投稿「あの日、問われたものとは」日本地震学会ニューズレター﹈2005年1月号
1999年6月29日 6・29豪雨災害(広島豪雨災害)
2004年10月23日 新潟県中越地震
2008年5月12日 四川大地震
2011年2月22日 カンタベリー地震
2011年3月11日 東日本大震災
2011年3月15日 福島第一原子力発電所爆発
● 東日本大震災復興構想会議報告書(2011年6月25日)
● 東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会報告書
(2011年9月28日)
2014年8月20日 広島土砂災害(平成26年8月豪雨)
2015年9月9〜11日 関東・東北豪雨
2016年4月14日・16日 熊本地震
2017年7月5〜6日 九州北部豪雨
2017年9月26日 東海地震「予知不能」発表
2017年12月22日 糸魚川市大規模火災
2018年6月18日 大阪府北部地震
2018年6月28日〜7月8日 西日本豪雨
2019年10月13日 令和元年東日本台風
2020年7月3〜31日 令和2年7月豪雨
第二章 被災の辛さと悲しみに向きあって
■ 何を語ったらよいのか
■「癒し」は与えられるか
■ 悲しみに言葉を
■ 根雪のような寂寞
COLUMN 「弱いところ」
■ 大切な忘れ物
COLUMN 「坂の上の雲」に思う
■「災害」ボランティアから「防災」ボランティアへ
COLUMN 『青の洞門』
■ 既視感からの脱却
COLUMN 記憶のゆくたて
■ 防災の未来
COLUMN 義務について
第三章 新しい地域コミュニティの創造
資料2 現代の防災思想と望ましい方向
■ 地域コミュニティとは
COLUMN Strangers (見知らぬ人びと)
■ 地域コミュニティの再生へ
■ 反防災論
COLUMN 三つの防災文化
■「行政依存」からの脱却
COLUMN 行政と市民と学術
■ 地域コミュニティと防災
COLUMN 地域の宝ものさがし
■ 共通善(Common Good)
■ 「共助」の精神
COLUMN 「共助」社会の誤解
■ 防災と子どもたち
COLUMN 道徳教育と防災教育
■ 防災まちづくりの射程
COLUMN 美しい村
第四章 防災リーダーへの伝言
資料3 自主防災活動における事前防災の要点
■ リーダーの心得
■ 防災リーダー行動規範
COLUMN 超高齢社会の生きざま
■ 「備える」
COLUMN 雪害とトラック支援
■ 地区防災計画
■ 地域防災プラットフォーム(地区防災連絡協議会(仮称))
COLUMN 例えば3・5%の法則
■ 理解についての齟齬
COLUMN 善きサマリア人の譬え
■ 心の下づくり
COLUMN 発想を変えてみよう
■ 人間社会の組成
COLUMN 地層累重の原則
■ 防災先覚者
COLUMN 「稲むらの火」
第五章 これからの地域防災を考える
■ 災害対策基本法の改定(避難情報と個別避難計画等)
COLUMN 「防災」は、「マス」から「個」へ
■ 「防災4・0」未来構想プロジェクト 有識者提言(内閣府)
COLUMN 高度情報社会と災害情報の伝達
■ 社会構造と防災
COLUMN 危機管理の失敗
■ 災害体験の風化
COLUMN 雨傘のたとえ
■教訓の伝承
COLUMN 大津浪記念碑
■ 生活習慣や文化の見直し
COLUMN 災害と人間の安全保障
■ 感染症と防災
COLUMN 複合災害と避難場所
■ 事業継続計画(BCP)と鉄道の計画運休
COLUMN 企業に期待される地域貢献
■ 行動心理学と避難
防災と社会改革(小括にかえて)
資料4 第二次世界大戦後の大災害と対策~法整備と教訓
あとがき
索 引