災害エッセイ

ある消防官の見聞録

  

加藤 孝一 著
四六判/324頁 定価1,840円(本体1,673円+税)送料209円









筆者は、東京消防庁の職員として災害現場に立ちました。災害真っただ中の現場には、災害に遭遇した渦中の人々が存在し、彼らにしか語れないドラマがあり、遭遇した方々の、とっさの判断と行動が生死をわけることもあります。消防官が"見て""聞いて""感じた"リアルとは…読み終えたときあなたの何かが変わります!




序文
消防の基礎知識〈一口メモ〉

 

第一話 たばこ火災で出会ったあの人この人
―たばこ火災の顛末……不運だったが不幸な火災では無かった―

第二話 そんな場合じゃないだろう‼
―いのちより大事なものとは何だったのか―

第三話 救助活動は要救助者とのペア作戦だった
―助かりたいと願うから助けられる―

第四話 最多出動を更新……救急隊の苦労を誰が知る
―救急活動にみる都会のさまざまな人間ドラマ―

第五話 地球がおかしい……どうにも止まらない極端気象
―災害列島「日本」と地球各地で頻発するメガデザスター(超巨大災害)―

第六話 「どこでもカメラ」時代の消防活動
―スマホというカメラを持ったバイスタンダーたちと監視カメラ社会―

第七話 言葉にまつわる話……もし今日が「最後の日」だとしたら
―言葉にも温度と強烈なパワーがあった―

第八話 火災の被災者にも訳がある……人さまざまに
―火災にまつわる人間模様……火災の数だけドラマがあった―

第九話 老後の暮らしと支え合うこころ
―高齢者世帯の防災診断パイオニアと高齢者施設の火災―

第十話 神戸に生きる……消防の職人と還かん暦れきプロゴルファー(前編)
―火災と大震災……その最前線の指揮官だった中谷消防司令の生きざま―

第十一話 神戸に生きる……消防の職人と還かん暦れきプロゴルファー(後編)
―阪神・淡路大震災が人生の転機となった消防団員古市忠夫さんの生きざま―

第十二話 消防の世界に国境はないけれど……
―消防の使命は同じでも職員のライフスタイル、価値観は人それぞれ―

第十三話 知っていれば防げた火災と知らない怖さ
―安全に暮らしたいなら、もっと知ってほしい「防火防災の基礎知識」―

第十四話 戦える災害と逃げるしかない災害
―自分のいのちを守るのは自分、だから戦うのも逃げるのもあなた次第―

第十五話 元消防職員という生き方・暮らし方
―高齢者イコール「終わった人」ではなく、さらに輝いて生きるために―

第十六話 大隊長の胸の内……修羅場の緊張感と消防活動
―幾多の「災害現場」は消防の戦場だった―

第十七話 コロナ禍を生きる人々と若者たち
―「自助」も「共助」も何気ない暮らしの中にある―

第十八話 「防災の庭」にタネをまく人たち
―防災について考えたこと感じたことのあれこれ―

第十九話 この世の中はトレードオフとジレンマがいっぱい
―何かを得ようとすれば、別の何かを失うトレードオフの世界―

第二十話 災害にも人生にも教訓は付きものだった
―教訓を風化させない努力と本当に役に立つ教訓とは何か―

 

◎「防災川柳」などを作ってみました

あとがき