シン・ゴジラが語る我が国の危機管理

大庭 誠司 著
A5判/132頁 定価(本体1,800円+税)送料209円





現在の我が国の危機管理について、その姿、課題について、国民に提示した映画「シン・ゴジラ」を端緒として、著者が感じた官邸を中心とした危機管理体制の現状と課題、地域の防災体制、また、長年、危機管理に携わったものとして考えをまとめた1冊です。
本書が地方公共団体や会社で危機管理体制を構築しようとされている方々、あるいは高度化を図ろうとされている方々への一助となれば幸いです。

また、2020年(令和2年)に日本と世界を恐怖に陥れた「コロナとの戦い」を国家の危機管理の観点から概観し、第零章として紹介しました。



目  次

はじめに

零 コロナとの戦い
1 政府として、この事態にどう対処したのか
2 インフル特措法をコロナに適用
3 司令塔はどの組織が担うのか
4 インフル特措法は災害対策基本法や国民保護法と似ている?
5 緊急事態宣言が解除~普通の暮らし?
6 第2波、第3波に備えて~検証と訓練、そしてワクチンの 接種準備

Ⅰ 官邸の危機管理 1
1 官邸の危機管理体制はどうなっているのか 1
⑴ 国家の危機管理の対象は
⑵ 危機管理の初動は、オペレーションはどこで行うのか
⑶ 事態が起きた場合、国家の危機管理組織の動きの基本は
⑷ 官房長官の動きは
⑸ 危機管理のトップは何をすべきか
コラム① 総理官邸における初動対処構築の流れ
コラム② 官邸対策室、官邸連絡室、情報連絡室とは
コラム③ 各種緊急事態における対応すべき主な官庁
2 防災省は必要か
⑴ 防災省のイメージ
⑵ 防災省創設に当たっての課題~有事・有事の仕事?
⑶ 現体制の課題/22
3 「シン・ゴジラ」が語る我が国の危機管理
⑴ 「シン・ゴジラ」は語る~事態の想定ができているのか。
危機管理に関する法令の整備は十分か
⑵ 政府の対策本部をどこに置くのか
⑶ 総理が欠けたらどうなるのか
⑷ 「シン・ゴジラ」出現に地方公共団体はどう対応するのか

Ⅱ 東日本大震災と消防庁、そして官邸は
1 消防庁の大混乱
2 人は危機発生時に3種類のパターンに分かれる?
3 福島第一原発に消防自動車を持ってこい?
4 海外の救助隊は本当にありがたいが……
5 福島第一原発で何が起きていたのか

Ⅲ 弾道ミサイルやテロ等の国家の重大事態への対処は
1 武力攻撃事態やテロにどう対処するのか
2 国家緊急事態を支える国家安全保障会議(NSC)
3 弾道ミサイルへの対処は
4 J アラートが鳴る仕組み
5 弾道ミサイルへの対処行動は

Ⅳ 地域・県・国の危機管理体制
1 消防の体制、地域の防災体制
⑴ 大規模震災時の消防庁のオペレーションは
⑵ 地域の危機管理体制はどうなっている
⑶ 誰が助けてくれるのか
コラム④ 警察災害派遣隊とは
コラム⑤ DMAT とは
コラム⑥ TEC - FORCE とは
2 大規模震災時、公的機関は多くの人を助けられない
⑴ 大規模震災への備えは
⑵ 糸魚川大規模火災への対応
⑶ 糸魚川大規模火災を踏まえた対応策
⑷ 消防団の現状と今後の対応
3 津波、水害にどう立ち向かうのか
⑴ うちには神様がついている?
⑵ 近年の大雨災害への対応
コラム⑦ 消防の広域化

Ⅴ 市町村や企業の危機管理体制構築に何が必要か
1 災害応急対策の基本的な考え方
2 危機管理の3つの極意!

Ⅵ 最 後 に
1 家族を救うためには
2 地域を救うためには
3 消防も過去から、そして今から学ぼう
4 企業を救うためには
5 危機管理体制構築には何に留意すべきか
6 最後に

終わりに