業界NEWS 消防防災の動き 2022年11月投稿

令和4年度国際消防救助隊神奈川県内合同訓練

-9月13日・14日 藤沢市消防局他-
 神奈川県内の消防本部による令和4年度国際消防救助隊合同訓練が9月13日と14日の2日間、藤沢市消防防災訓練センターで行われました。
 訓練参加者は、横浜市3名、川崎市4名、相模原市3名、横須賀市3名、藤沢市5名、第三管区海上保安本部2名の合計20名及び他に訓練指導員として横浜市、川崎市、相模原市から計3名が参加。消防庁長官の国際消防救助隊員派遣要請に対応するため、実災害を想定した一連の活動を通じ、国際消防救助隊員として必要な知識及び技術の向上を図り、INSARAGガイドラインに基づき関係機関と活動方法の共有を図ることが訓練の目的で、派遣隊員集結訓練、想定内容をブラインドとする人命検索・救助活動訓練が行われました。

救急活動に尽力した4名に消防総監感謝状を贈呈

-8月25日 東京消防庁尾久消防署-
 東京消防庁尾久消防署は8月25日、管内で発生した救急事故において救命処置に尽力した4名に対し、消防総監感謝状を贈呈しました。
 7月15日14時26分、都電荒川線熊野前停留所に停車中の車内で心肺停止状態となった急病人に対し、都電運転手の平林明さん、ホームで都電を待っていた看護師の富岡和子さん、介護士の東靖也さん及び日暮里舎人ライナー熊野前駅で勤務中に急病人発生の連絡を受け駆け付けた岡田俊也さん達が協力して、一連の応急救護活動を実施し、救急隊が到着する前に呼吸及び脈拍を回復させることができました。
 救命にあたった4名からは「とにかく必死でした。皆さんと協力して無事救命することができ、本当に良かったです。」との話しが聞けた。

解体予定の建物を活用した訓練を
実施しました

 稲敷広域消防本部は、令和4年9月9日(金)各所属一斉に水災対応訓練を実施しました。
訓練は、全国的に豪雨災害が頻発していることを踏まえ、水災時における指揮本部の運用及び災害対応強化を目的に、これまでの指揮本部運用に加えて災害情報の早期伝達についての検証を取り入れました。
 また、消防庁舎が被害を受けた場合においても消防活動を継続するため、業務継続計画(Business Continuity Plan)に基づき、三和油化工業㈱茨城事業所をはじめとする管内複数事業所の協力を得て消防機能を移転する訓練を行いました。
 今後も訓練と連携を重ね、更なる体制強化を図っていきます。

水災対応訓練を実施しました。

 湖南広域消防局は令和4年8月13日~15日の3日間、管内の解体予定の民間施設において、高層建物火災や倒壊した建物からの救出を想定した訓練及び扉の破壊訓練を実施しました。
 より実災害に近い環境下で訓練が実施でき、多くの隊員が知識と技術を高めることができました。今後もこのような訓練を実施し、更なる活動能力の向上に努め、多様な災害に備えてまいります。

尾三消防本部初となる、
高度救助資機材が配備された
救助工作車Ⅲ型の運用を開始しました。

 尾三消防本部に初めて、高度救助資機材が配備され、救助工作車Ⅲ型として運用を開始している消防車です。高度救助資機材は、迫りくる巨大地震に対応すべく、救助工作車の更新に合わせて配備しました。
 緊急消防援助隊の救助小隊として、愛知県大隊に登録しています。
特長としては、①キャブ内を広くすることを考慮し、いわゆる「バス型」としました。これはキャブ内を広くすることにより、隊員が出動時においても資機材の準備が可能となることや、緊急消防援助隊として県外に出動する際に、隊員の疲労度を軽減することを目的としています。②夜間の視認性確保のために、特徴あるデザインとした反射材を多く使用しました。緊急走行時のみならず、事故の危険が多い夜間に、消防車の存在をアピールすることを目的としています。③強化塗装を車両下部に施しています。救助活動時に支点、支持点とする場合の塗装の損傷や、資機材の出し入れの際の塗装の摩耗、走行時の飛び石による塗装被膜の損傷を防止・軽減すべくポリウレア樹脂(耐熱性、耐摩耗性に強い)による塗装を施しました。
 資機材については、地震警報器、地中音響探査装置、熱画像直視装置、夜間暗視装置、画像探査機Ⅰ型の高度救助資機材を装備しました。一般救助資機材については、コンクリートの切断が可能なエンジンカッターや、地中の根を切断できるエンジンカッターを装備しています。

令和4年度緊急消防援助隊
埼玉県土砂・風水害機動支援部隊
合同訓練

-8月30日・31日 さいたま市消防局/上尾市消防本部/
深谷市消防本部/埼玉東部消防組合消防局-

 令和4年度緊急消防援助隊埼玉県土砂・風水害機動支援部隊合同訓練が8月30日と31日の2日間、久喜総合運動公園(埼玉県久喜市)にて実施されました。今年度で3回目となる同訓練は、令和3年7月に発生した熱海市伊豆山土石流災害における活動結果を踏まえ、多様化する災害現場に応需することができる盤石な体制を構築することを目的としています。訓練参加消防本部は、埼玉県のさいたま市消防局(訓練事務局)、上尾市消防本部、深谷市消防本部、埼玉東部消防組合消防局(開催地消防本部)です。
 訓練に先立ち、緊急消防援助隊土砂・風水害機動支援部隊の概要や指揮命令系統、後方支援隊の任務などについての講義が行われました。訓練では、後方支援隊による給食エリア準備訓練、埼玉県解体業協会による技術支援を受けての特殊車両(重機)運用訓練、小型水陸両用車の性能・特性の習熟を目的とした資機材・人員輸送訓練、土砂埋没救助などで活躍するゾンデ棒の取扱い方法並びに検索要領の習熟を目的とした訓練、実派遣と同様にレトルト(白米・牛丼)を一括湯せんする埼玉県方式の給食訓練、デコンタミネーションの習熟を目的とした動画視聴などが行われました。
 さらに土砂埋没救助訓練では、情報収集活動用ドローンの運用及び小型水陸両用車並びにベルトコンベアなどの資機材を活用し、救助手法として安息角掘削を用いた訓練を実施しました。消防本部の垣根を越えて編成されたチームで資機材を共有し、声を掛け合いながら訓練に取り組み、顔の見える関係づくりを果たしました。