業界NEWS 消防防災の動き 2022年7月投稿

横浜市西消防団基本消火訓練(中級編)

―5月22日 横浜市消防訓練センター-
 横浜市西消防団は5月22日、横浜市消防訓練センター(横浜市戸塚区深谷町777)において、基本消火訓練(中級編)を実施した。訓練には団本部5名、第一分13名、第二分団9名、第三分団10名が参加し、西消防署員の協力のもと実施した。
 訓練は一般住宅における火災を想定し、消火栓から火災現場と見立てた消防補助訓練棟までおよそ200mある場所で消火訓練を各分団1回ずつ、計3回、また、同様の災害想定を二つの分団が連携して行う連携訓練を計2回実施した。訓練では火災発生時と同様に、器具置場からの出動、現場到着、状況確認、水利部署、手びろめによるホース延長、放水位置の確保など、放水までの一連の流れを習熟することを目的とし、出動から放水開始までの時間は15分以内を目安とした。分団ごとの訓練では、第一分団が9分40秒、第二分団が9分35秒、第三分団が6分10秒、連携消火訓練は第一分団と第二分団が8分、第三分団と第一分団が7分40秒と、全分団が回数を追うごとに時間は短縮され、日々の訓練の成果が発揮された訓練となった。
 訓練終了後には振り返りを行い、各分団活動における課題などを全員で確認した。西消防団長の飯村勇一団長は、「全分団が想定していた15分以内に放水までできて良かった。無線を活用したコミュニケーションも取れていた。水利部署、人命確保、ホースライン設定の一連の流れが同時進行でスムーズにできていた。横浜市の都市部の安全を担う消防団として今後も訓練に励んでほしい。」と締めくくった。

第33回北海道救急医学会救急隊員部会
総会・研修会

第33回北海道救急医学会救急隊員部会総会・研修会
-5月19日 北海道救急医学会救急隊員部会/札幌市消防局-
 北海道救急医学会救急隊員部会は5月19日、札幌市のホテルライフォート札幌で第33回総会・研修会をWEB会議形式で開催した。同救急隊員部会は昭和63年に発足してから、毎年研修会を開催してきたが、一昨年1月に確認された新型コロナウイルス感染症の感染防止対策のため、2回続けて中止となり、令和元年に恵庭市で開催された第30回総会・研修会以来、実に3年ぶりの開催となった。
 今回のテーマは「プレホスピタルケアの未来」~志を次世代へ紡ぐ~で、札幌市消防局が共催、北海道救急医学会、北海道救急業務高度化推進協議会、全国消防長会北海道支部が後援した。最初に、同部会長の岡本征仁札幌市消防局長の挨拶があり、救急救命士教育の創造をテーマにシンポジウム、東京オリンピック札幌会場の救護体制についての札幌医科大学附属病院の上村修二氏の教育講演、救急救命士の将来像についての救急救命東京研修所の田邉晴山氏による特別講演、一般演題では、外因性・複数傷病者やこれからの救急活動を考えると題して10名の救急隊員から発表等があり、救急業務の更なる発展に向けた充実した研修会になった。弊社も本研修会のプログラムへ広告掲載する協力をした。

名古屋市緑消防署有松出張所新庁舎
運用開始

-5月11日 名古屋市消防局-
 名古屋市消防局は5月11日、緑消防署有松出張所新庁舎の運用を開始した。同出張所管内の有松地区には、国から「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている東海道沿いの古い町並みが残る。また、隣接する地域は戦国時代に桶狭間の戦いがあった古戦場として知られている。
 新庁舎は鉄筋コンクリート造の2階建てであり、24時間体制で職員8名が常駐する。車庫には消防車2台と救急車1台を配置し、仮眠室の個室化など感染症対策を強化した。歴史ある街並みに調和するよう、外壁には伝統的な「なまこ壁」のデザインを取り入れている。

特別救助隊の命名権契約を締結

ブリヂストン レスキュー発隊式
-4月21日 下関市消防局-
 下関市消防局(山口県)は、株式会社ブリヂストンと特別救助隊3隊のネーミングライツ(命名権)契約を締結し、命名された「ブリヂストン レスキュー」の運用を4月1日から開始。同隊の発隊式を4月21日に実施した。命名権料は年額110万円で、救助資機材の更新や隊員の研修に充てられる。契約期間は今年4月から3年間。
 発隊式では、所属隊員に専用ワッペンが授与された。島田達生消防局長は、「救助隊のイメージである『安全』・
『確実』・『スピード』と提案内容が合致した。日本を代表する企業とパートナーとして業務を遂行していく、自覚と責任を持った消防活動に期待する。」と訓示を行った。

全国で初めて導入
遠距離送・排水システム車

-4月1日 藤沢市消防局-
 藤沢市消防局(神奈川県)は4月1日、遠距離送・排水システム車を配備した。同車両は、1台で大容量の送水と排水、2つの機能を併せ持っている。大型の排水専用ポンプを装備した車両の導入は、全国の消防本部で初となる。
 150mmホースにより、1km先まで毎分3,500Lの送水能力と、大型の排水専用のポンプ及び300mm大口径ホースによる毎分1万5,000Lの排水能力を有している。主な諸元等は、以下のとおり。
ベース車両/いすゞ フォワード、シャーシ型式/2PG-FVR90U2、全長/7,950mm(コンテナ含む)、全幅/2,460mm、全高/3,570mm(コンテナ含む)、ホイルベース/4,500mm、最小回転半径/7.6m、車両総重量/14,835kg、乗車定員/3名、原動機型式/4HK1、総排気量/5,193cc、駆動方式/4×2、配備年月日/令和4年4月1日、艤装メーカー/帝国繊維、配備署所/南消防署

令和4年度 東京消防庁
国立市・立川市・昭島市

-5月21日 合同総合水防訓練-
 東京消防庁は、国立市、立川市、昭島市との合同により、令和4年度総合水防演習を行いました。
 会場は国立市の多摩川左岸・河川敷公園で、台風や集中豪雨が多発する時季を前に、同庁の即応対処部隊を中心とする消防部隊、三市の消防団、消防少年団、町会・自治会等28機関約500名(車両49台)が参加して、多摩川の氾濫による大規模な水災の発生を想定した訓練が行われました。
 浸水した建物や土砂崩れにより倒壊した家屋からの救助活動などの訓練を、永見理夫国立市長らとともに清水洋文東京消防庁消防総監が点検しました。
 また、会場には大勢の見学者が訪れ、訓練の様子、車両展示や体験コーナーにも参加していました。

消防航空隊発足50周年記念訓練

-5月5日 京都市消防局-
 京都市消防航空隊は、昭和47年(1972年)4月に発足し、約4千回の出動を無事故で運行し、今年で50周年を迎えた。5月5日には、京都消防ヘリポートに子どもたちを招待し、この消防航空隊発足50周年の記念イベントを開催した。記念訓練では、山岳救助現場を想定したホイスト装置を活用した吊り上げ救助訓練、消火バスケットによる空中消火訓練が披露された。その後は、参加した子どもたちがヘリコプターの機体や装備を見学した。京都市消防航空隊関係者は、「この50周年を経て、今後も訓練を継続して実施し、関係機関との連携強化を図り、災害対応力のさらなる向上に努めてまいります」と語った。

新規採用職員が訓練成果を披露

-4月28日 船橋市消防局-
 船橋市消防局(千葉県)は4月28日、同市の消防訓練センターで、令和4年4月1日付けで採用した消防士51名の消防局長査閲を行った。新規採用職員51名は、現場活動に必要な知識、技術及び体力を習得するため、1か月にわたる厳しい研修を受けてきた。その集大成といえるこの査閲では、新規採用職員が身につけた厳正な規律、部隊行動、そして消防技術が披露された。この査閲の実施に関わった船橋市消防局の職員は、「職員一同、彼らとともに今後もさらなる技術の向上に努め、船橋市民のため日々邁進していく」と語った。研修を終えてようやくスタートラインに立った、“令和”の時代を担う消防士達の門出である。