業界NEWS 消防防災の動き 2021年9月投稿

「デジタルオンライン防災」を開設!

 ―東京消防庁・渋谷消防署―
 渋谷消防署では、ホームページに「デジタルオンライン防災」のページを開設しました。緊急事態措置に伴う防災訓練、救命講習、自衛消防訓練等の中止により、都民との対面でのコミュニケーションの機会が減少したことから、テレワークの勤務者や外出自粛の住民、自宅学習の児童を意識したホームページ作りになっています。
 「デジタルオンライン防災」は、渋谷区の教育委員会と連携し、区内の小中学校の児童に配布されているタブレットに配信しています。各教材の体験者からは「クイズ形式になっていてわかりやすかった」「家族と一緒に体験することができた」という声のほか、事業所のe-ラーニングに導入して自衛消防訓練に活用する事例などが寄せられています。

外国人防災指導チームが商店街で多言語による熱中症予防広報

-6月29日 横浜市南消防団-
 横浜市南消防団は6月29日、横浜橋通商店街で、外国人防災指導チームによる「多言語による熱中症予防広報活動」を行いました。
 石原三恵本部部長を統括者とし、林海国団員、金正順団員、趙春梁団員、高橋ちぐさ団員が、外国人の店員、住民の多い同商店街で、日本語、中国語、韓国語、英語の4言語によるアナウンス放送を行い、熱中症予防を呼びかけました。
 金団員はキムチ販売店で、店員に対し、熱中症注意について多言語で書かれたチラシを配り説明を行いました。また、同商店街のアーケード内には、熱中症への注意を多言語により呼び掛ける横断幕(幅3.4メートル、高さ1.8メートル)が掲げられ、さらに、各店舗の看板付近には、「こまめな水分補給」「マスク時は熱中症に注意」等、多言語により呼び掛けるバナーが掲げられました。
 横浜市では昨年4月から消防団の入団条件が緩和され、外国籍でも入団できるようになり、南区は市内18区で中区、鶴見区に次いで3番目に外国籍住民が多く、南消防団には、中国籍と韓国籍の4名の団員が在籍しています。外国人防災指導チームは、外国人に対する防災指導や災害時における避難誘導などを行うことを目的に、本年4月に市内で初めてを結成され、英語が話せる団員を含む6人の日本人団員を合わせた10人でスタートした。

警防基本訓練に消防隊48隊192名が参加

-6月28日~6月30日 埼玉東部消防組合消防局-
 埼玉東部消防組合消防局(埼玉県)は6月28日から6月30日の3日間、16署所から選出された4名1組の消防隊(48隊)による警防基本訓練を行いました。
 この訓練では、災害出動から要救助者救出、資機材撤収に至る、建物火災における現場活動について、6項目の訓練が行われ、所要時間及び行動等に係る評価が行われました。今後も、さらなる災害対応力の強化、職員間における連帯意識の向上を図り、地域住民の安心・安全のため、継続して訓練に励んで行きます。

浸水を想定した合同訓練

-6月11日 野田市消防本部-
 野田市消防本部(千葉県)は6月11日、千葉県警察ヘリコプター、野田市防災部局との合同により、利根川堤防が決壊し同市が浸水したという想定による訓練を行いました。
 この訓練では、一昨年に台風第19号により利根川の水位が上昇して避難勧告が発令されたことを教訓とし、ドローンによる浸水区域の確認、県警ヘリによる要救助者の救出、救急隊への引き継ぎ搬送(写真)に係る手順の確認が行われ、野田市、千葉県は今後も、合同による様々な訓練を行い、災害発生時の対応力の強化に努めて行きます。

滋賀県警察航空隊と合同訓練

-5月20日・6月30日 滋賀県防災航空隊-
 滋賀県防災航空隊は5月20日と6月30日の2日間、滋賀県警察航空隊と合同訓練を行った。駐機訓練では、相互の機体を使用し、防災航空隊員は滋賀県警察ヘリコプター「いぶき」で、警察航空隊員は滋賀県防災ヘリコプター「琵琶」で、ピックアップ要領を確認しました。
 その後は、「琵琶」による飛行訓練を行い、防災航空隊員による警察官ホイスト投入・ホバーリング投入、さらに警察航空隊員によるピックアップ訓練を行った。現時点で県内における航空隊員の相互活動計画はないが、緊急事態発生時に補完できる体制を目指し、今後も合同訓練を計画を行きます。

「火災から命を守る避難の指針」に基づく避難訓練

 京都市消防局は7月13日、同市下京区の旅館で、「火災から命を守る避難の指針」に基づく避難訓練を行いました。同指針は2019年7月に発生した同市伏見区のアニメーション制作会社での火災を受けて策定。発生から2年を迎えるに当たり、報道機関に公開のもと、同指針の動画やパンフレットを活用し、煙で階段が使用できない状況を想定し避難器具の作動方法を確認するなどの訓練を行いました。
 京都市消防局職員は今後も、あらゆる火災において臨機応変に避難行動がとられ、一人でも多くの命が助かるよう、指針の周知と命を守る避難行動の啓発のために一丸となって取り組んで行きます。