新救助工作車Ⅲ型の運用を開始

(滋賀県・東近江行政組合消防本部)

 東近江行政組合消防本部は1月29日、警防課高度救助隊の救助工作車を更新配備し、運用を開始しました。この車両は高度救助隊員の意見を基に製作された同消防本部オリジナルの仕様で、緊急消防援助隊登録車両となっています。特徴として、キャビン内の天井が高いハイルーフ仕様となっており、出動途上に車内で装備品の着装が容易に行えるだけでなく、緊急消防援助隊等、長距離移動時における隊員の負担が大幅に軽減されます。さらに大型照明装置がLED仕様となり、省電力、高輝度となったほか、クレーン装置、ウインチ装置も旧車両と比較して性能、操作性が向上しています。
資機材では近年多様化する災害に対応すべく、電源不要のバッテリータイプの資機材一式を導入したのをはじめ、高揚程のエアジャッキ、電動式で軽量化された送排風機、エアーコンプレッサーを活用した空気工具一式等、時代に合わせた最新式の資機材を導入しました。新車両は旧車両と同様に緊急消防援助隊の登録車両として、大規模災害が発生すれば全国に出動します。今後、最新の車両、資機材の性能を存分に発揮するために訓練を重ね、より良い現場活動を実施します。
 また、今回引退する旧車両は、緊急消防援助隊登録車両として東日本大震災や豪雨災害等、全国に出動してきました。長きにわたり我々救助隊員と地域住民を守ってきたこの旧車両は、滋賀県消防学校に譲渡され、今後は滋賀県下の救助隊員の育成のために有効活用されます。