(2)燃焼の仕方

1)気体の燃焼
 イ 定常燃焼(バーナー燃焼) プロパン、都市ガス
 ロ 非定常燃焼(爆発燃焼) ガソリン(空気との混合)


2)液体の燃焼
 イ 蒸発燃焼
  可燃性液体から蒸発した蒸気が燃焼する形態いいます。 アルコール、灯油、ガソリンなどがある。
 ロ 爆発範囲(燃焼範囲)
 可燃性蒸気と空気との混合気に点火すると、急激に燃焼が起こり、密閉容器中では爆発することがあります。爆発が起こるにはその混合割合が一定の濃度範囲にあることが必要です。この範囲を爆発範囲といいます。可燃性蒸気の全体に対するもので容量%で表します。濃度範囲のうち低濃度の方を爆発下限値、高濃度の方を爆発上限値といいます。
 例えば、ガソリンの場合の燃焼範囲は1.4~7.6%です。1.4が下限値、7.6が上限値で、濃すぎても、薄すぎても爆発しません。この混合割合の範囲を爆発限界(又は爆発範囲、燃焼範囲)といいます。


3)固体の燃焼
 イ 表面燃焼
 可燃性固体が、熱分解や気化することなく、そのまま高温状態となって燃焼する形態をいいます。炭、コークスなどがあります。
 例えば、木炭が盛んに燃えているとき青い炎を上げることがありますが、これは木炭の燃焼によって生ずる二酸化炭素(炭酸ガスC+O2→CO2)が赤熱した木炭に触れて、可燃性の一酸化炭素を生じ(CO2+C→2CO)これが燃えるからです。


4)分解燃焼
 可燃物が加熱されて分解して生ずる可燃性ガスが燃焼する形態をいいます。木材、石炭、パラフィンなどがあります。


5)蒸発燃焼
 可燃性液体から蒸発した蒸気が燃焼する形態を蒸気燃焼いいます。
 ガソリン、アルコールなど可燃性液体から蒸発した蒸気が燃焼する形態です。まれな例として、固体を熱した場合に蒸発燃焼することがあります。これを固体の蒸発燃焼といいます。例えば、硫黄、ナフタリンなどがあります。


6) 自己燃焼
 広義には分解燃焼の一種ですが、他との相違点は分解によって自ら酸素を放出し、この酸素と分解して生じた物質とが酸化反応することにより激しく燃焼します。また、外部から酸素の供給がなくても燃焼を続けられます。自己燃焼を起こすものは危険物の第五類に分類されています。


(1)燃焼の三要素   (3)燃焼の難昜