高齢者社会福祉施設の夜間火災時の防火・避難マニュアル
−特別養護老人ホームを例として−
 ■特定非営利活動法人日本防火技術者協会
老人福祉施設・学校教育施設の避難安全性に関する研究会 編著
B5判/112頁  定価(本体972円+税)送料130円
 非特定営利活動法人日本防火技術者協会(JAFPE)が、最近増加傾向にある「高齢者施設における夜間火災による死傷者の低減」を目的として実施している実践的な教育啓発活動の成果を高齢者福祉施設の防火対策と避難訓練マニュアルとして出版。

 研究会をとおして、関係者との対話、アンケートなどでの課題を検討、分析。以下の3つのマニュアルを、特に夜間の火災に対する関係者の不安解消の一助にとまとめた!
@知識を高め夜間避難の基本戦略を立案するための「夜間火災時の防火・避難マニュアル」
A目的を明確にした行動力を鍛える「実行動訓練マニュアル」
B知識を知恵とし、施設の弱点を見つけ克服するため「火災図上演習(FIG)マニュアル」
   ― 主 な 目  次 ―
第1章 高齢者福祉施設の火災安全に係わる課題
第2章 高齢者福祉施設の防火安全基本戦略
・夜間避難の基本戦略/本書の考え方/3つのマニュアルの提案/使用に当たっての前提条件/夜間火災時の防火・避難マニュアル(第3章/実行動訓練マニュアル(第4章)/火災図上演習(FIG:Fire Image Game)マニュアル(第5章)/3つのマニュアルの相互関係/施設の特性に応じた防火安全対策を考えるには
第3章 夜間火災時の防火・避難マニュアル
・高齢者福祉施設の火災危険要因の把握/事前準備と日頃の心構え/施設関係者の防火研修会への参加と活用/夜間の適切な対応行動の把握/建物の防火設備の設置目的を知ることが大切/施設の防火対策の確認/入居者の行動・判断能力の確認/居室からの目標避難時間の算出/施設内連絡手段を検討/救出・消火・火災の閉じ込め・排煙等の行動と連係訓練/高齢者福祉施設の防火のための仕組み/高齢者福祉施設の火災危険要因を軽減するための戦略/防火・避難計画を作成する際に考えるべきこと/防火・避難マニュアルを利用するにあたっての条件/防火・避難マニュアル(夜間火災発生時における行動)/マニュアルの解説/火災対応上の基本的な考え方/火災発生時における各フェーズでの対応行動の解説
第4章 実行動訓練マニュアル
・訓練の必要性(「臨機応変」は可能か?)/部分訓練と全体訓練/訓練計画の作成/行動の基本方針の徹底/訓練の目的と評価尺度を明確にする/訓練計画の策定に際して検討すべき要素/年間計画の立案/全体訓練の訓練項目/訓練の準備/全体訓練実施の具体例/訓練終了後
第5章 火災図上演習(FIG:Fire Image Game)マニュアル
・本マニュアルの適用範囲/火災図上演習(FIG)に際して、念頭に置くべき事柄/火災図上演習(FIG)の際に準備すべきもの/グループ分けと机の配置/ファシリテーターの指名/平面図と周辺地図の準備/FIGキット(模型など)の準備/時間チャートの準備/火災図上演習(FIG)の進め方と記録の保存/グループ人数とファシリテーター/役割分担/条件の設定と時間チャートへの記入/図上演習の実施(模型の移動と施設の弱点の発見)/議事録・活動記録の作成/火災図上演習(FIG)の検討結果の検証/実地確認(検討内容の確認)/訓練結果の施設内への展開/演習の効果
第6章 より深い知識を求めている方のために
・高齢者福祉施設の現状/高齢者福祉施設の多様化と増加傾向/居室と廊下について/高齢者福祉施設を取り巻く火災安全上の課題/高齢者福祉施設の火災の実態/統計から見た高齢者福祉施設の火災の特徴/福祉施設の火災件数と死者数/分析した火災報告データ/通報時間/焼損面積ごとの火災件数/昼夜別に見た火災被害/訓練実施状況と火災被害との関係/初期消火手段別件数と消火効果/訓練を始めるにあたって/施設関係者の防火研修会への参加と活用/夜間の適切な対応行動の把握/建物の防火設備の設置目的を知ることが大切/居室からの目標避難時間の算出/火災時の行動と連係訓練/訓練のあとで/訓練結果の評価と改善/訓練結果の評価手順/評価要領/訓練チェックシートでの施設の独自性の確認/被災後の対応準備/高齢者福祉施設の建築と設備の解説/ 建築について/設備について/その他の注意事項
付録 96